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ゴミじゃない 鳴らせば楽器
打楽器奏者 山口ともさんNYへ
廃品を集めては太鼓やシンバルに変身させてステージで奏してしまうパーカッション奏者、
山口ともさん(40)が来月、米ニューヨークに招かれ、
音楽の最先端で学ぶ若者らに「ゴミで奏でるリズム」を指導することになった。
山口さんは高校卒業後、中山美穂さんら人気歌手のバックバンドに参加するなどしていた。
四年前に「聴衆が想像できないような新しい音を出したい」と楽器の手作りを始めた。
灯油缶の底にくくりつけた靴をはいて、タップダンスを踊る。
食材の入っていた缶や車のホイールにバネをつけて
「ビヨーン」「ピューッ」という宇宙的な音をつくり出す。
昨年春に川崎市の舞台でモップを手に踊っていたのを、
世界的なパーカッショングループ「パルス」のメンバーが目にとめた。
「風変わりなパフォーマンスとリズムの極意をニューヨークで披露して欲しい」と頼み込まれた。
山口さんの廃品集めは、生活観も変えた。
「使い方そのものに支障が出れば、みんなすぐに捨ててしまうんですね。
発想を変えたり色を塗ったりすれば別なものとして使えるのに」
渡米には楽器を持参せず、ニューヨークの街で拾い集めて作るつもりだ。
「きっと日本にはないゴミがある。どんな音がするか楽しみです」と話している。
灯油缶に靴をくくりつけた「打楽器」とモップで踊る山口ともさん。
=昨年5月、川崎市で開かれたパーカッションフェスティバルで(日本打楽器協会提供)
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