トモオフィス/廃品打楽器協会

POPEYE 2004年6月25日号に掲載されました

新聞・雑誌掲載
時計2004年6月25日(金)

マガジンハウス社 POPEYE 2004年6月25日号に掲載されました。

POPEYE

POPEYE

▼本文より

MUSIC
 「道端のゴミを利用してオリジナル楽器を作る。」

“音楽=音を楽しむこと”。この思いを世界に広める、
 超個性的パーカッショニストの作り出す、
 魅惑の廃品楽器!

山口とも。この名前にピンとくるあなたは、なかなかの音楽通もしくは、オトナ子供でしょ!?平日の午前中をもて余す人々から絶大な支持を受けていた、NHK『ドレミノテレビ』での、UAとの共演者っていうのが一番わかりやすいかもしれない。
「普段は、いったい何している人なのさ?」というもっともな疑問を解決するため訪れた、都内某所・山口ともアトリエで2度びっくり。1度目は、山口ともさんのあまりに素敵な姿。だって胸ポケットにフォーク刺さっているんですよ。2度目は、ゴミのようなものが一面に転がっていること・・・・・。でもね、これホントは全部楽器なんです。山口ともの真の姿は、『ドレミノテレビ』そのままの廃品楽器製作者であり、演奏者だったのだ。

「もともとは普通のパーカッショニストだったんだけど、1995年かな、宮沢賢治『銀河鉄道の夜』の音楽劇に参加したとき、神秘的な音を要求されて楽器作りに手を出したんだよね。音を聴いても形が想像できないもの。そうすると自分で作るしかないじゃない。ドラムセットまで、全部自分で作ったからね」。

テキトーに作った初めての楽器がなぜか和音チックに。素直な山口ともさんは、神様の啓示として受け止めたとか。でも、なんでまた廃品を使っているんですか?

「タダだから(笑)。当初はエコロジーなんて意識もまったくなくて、お金がないからゴミで楽器を作ってたの。ただし、見た目にはこだわる。そうしないと捨てられちゃうからね(笑)。僕の楽器は、測って作ってるわけじゃない。ピアノで調律もしないからドレミに当てはまらない、ここにしかない音程なんだよね。でも、一人でずっと同じフレーズをループさせてると、あっという間に何時間もたっちゃうくらい楽しいの。音楽は楽しまないとね」

ともさんの了承を得て、楽器に触らせてもらうと3度目のびっくり。どの楽器も、構造は超簡単なのに、信じられないくらいイイ音色。取材そっちのけで、ハマっちゃいました。ホント、だまされたと思って作ってみてくださいな。何たって、原材料費ほぼゼロなんですから・・・・・。