TOKYO FM Freepaper 80 2005年4月号
Earthday Special エゴロジーのススメに掲載されました。
▼本文より
捨てられたモノを楽器に!!
「自分だけの音を、楽しく奏でたい」
廃品で楽器を作り始めたのは10年前。既成の楽器ではなく、「あれ、これ何の音だろう?」と思わせるような、そんな音をずっと探していたんです。自分で探す、世界でひとつだけの自分の音。
きっかけは「銀河鉄道の夜」という幻想的な音楽劇の仕事。その劇で、聞いたことのない音をつくろうとして、様々な金属や木を叩いてみました。そして続けるうちに、僕は幸運にも自分が気持ちいい音を見つけたんです。
それにハマってからは、落ちているモノを見つけるのが楽しみに。木は枯れていたほうがいい音がするとか、缶もとことん叩きのめして理想の音を見つけ出したり。捨てられていたモノに、生命を吹き込んでいる感覚がたまらないんです。
世の中では、使ってはすぐに捨てるというサイクルができている。音楽もどんどん量産され、ほとんど聞き捨てのノリ。でも、捨てられたモノでもこんな利用ができることを知るべきだと思う。それが一番のエコロジーにつながる。無理してエコというと、かえって中身のないものになっちゃう。だから、気持ちいいことから始めるのは、いい方法かもしれませんね。