南日本新聞 2005年2月24日夕刊
「おやっとさあ」に掲載されました。
▼本文より
音を求めて廃品活用
1月に鹿児島市で行われた「エコライフセミナー」に出演するため、
東京から来ました。テーマは「ゴミじゃない鳴らせば音楽」。ペットボトルや空き缶などの廃品を使って、会場の子どもたちも一緒に演奏しました。
廃品に着目したのは、1996年に宮沢賢治原作の音楽劇「銀河鉄道の夜」でパーカッションを担当したときです。既製の楽器では表現できない世界を、どうしたら音にできるかと考えて、たどり着いたのが廃品でした。音を聞いてみても、姿が見えなければなんの楽器かわからないでしょう。「これは何の音だろう」と想像力をかき立てる。それがよかったんです。
たとえば新聞紙。破る、こする、くしゃくしゃ丸める、これひとつでいろいろな音を出せます。いい音がしそうな廃品がないか、運転しているときなどに常にアンテナを張っています。あ、使えそうだな、とピンとくるんですよ。
新しい音を求めてはじめたことが、結果的に楽しくゴミを減らせるということで、こうしてエコロジー関係のイベントに呼んでいただくようになりました。本当は「ゴミを活用する」以前に、「ゴミを出さない」ことのほうが大切だと思いますけどね。