トモオフィス/廃品打楽器協会

みづゑ 冬号17 で山口ともの記事が掲載されました

mizue
新聞・雑誌掲載
時計2005年12月6日(火)

みづゑ 冬号17 (2005年12月15日発売)
100人のアーティストが語る!運命の仕事を見つける方法
に、「山口ともと空気公団の“虫笛”で遊ぼう!」が掲載されました。

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▼本文より

(プリントゴッコで楽器づくり)
山口ともさんと空気公団の“虫笛”で遊ぼう!

空気公団 kukikoudan
山崎ゆかり(写真:左、ボーカル、作詞・作曲など)と戸川由幸(写真:右:ギター、ベースなど)による音楽ユニット。イラスト展や写真展などさまざまな形で音楽を表現し続けるアーティストとして活動中。待望のニューアルバム「あざやか」が12月7日に発売。年明けには初のライヴツアーも予定している。

ブオ~ンブオ~ン・・・・・・。「うわ~、すごい音だよ、これっ」。

不思議な音をだしているのは、山口ともさんと空気公団がつくった“虫笛”。棒の先にヒモと筒がついていて、これをグルグル振り回すと、セミやカエルの鳴き声のような大きな音ができます。筒のまわりに、プリントゴッコで模様をつけたら、見た目もかわいくなりました。ギュッギュギュギュ、ヒュンヒュンヒュン、ブオ~ンブオ~ン・・・・・・・。いつのまにか、3人の演奏がはじまったようです。

どんな音がでるのかな?
期待に胸を膨らませつつ・・・・・

見かけより大きな音がでる虫笛。そのヒミツは、棒の先についた松ヤニにありました。ヒモを振り回すとヒモと松ヤニがこすれ、その音が筒で増幅されるのです(糸電話の原理)。筒の大きさや材質が変わると、音も変わるので楽しい! 虫笛のつくり方を教えてくれたのは、山口ともさん。完成した虫笛に、プリントゴッコで模様をつけたのは、空気公団のふたりです。

遊んでいるみたいな撮影会、最高に楽しかったよ!

その日、撮影場所に集まったのは、3人のミュージシャンたちでした。ひとりは、廃品打楽器研究家でもある山口ともさん。そして、イラストレーションも描く、空気公団の山崎ゆかりさんと戸川由幸さん。これからみんなでジャムセッションならぬ“虫笛”づくりのセッションをはじめようというのです。

さっそく作業にとりかかったのは、虫笛づくりを提案した山口さん。塩ビのパイプをノコギリで引きながら、こんな話をしてくれました。「筒の部分をいろいろな素材でつくってみると、音が違っておもしろいと思うんですよ。紙筒とか空き缶とか。ペットボトルもいいかもしれないね」。

一方、空気公団のふたりは、プリントゴッコを前に、どんな絵にするか相談中。クレヨンで書いているのは、涙?それとも雨?「実はこれ、雲なんです。黒い紙にプリントして“夜の雲”というタイトルにするのもいいかなと思ってます」と山崎さん。顔がついたかわいい雲だけど、デザインや色はシックにしたい、そんなところにも空気公団らしいセンスを感じます。

ところで、この日最も大変だったのは、松ヤニを塗るプロセンス。松ヤニがすぐ固まってしまうので、後からライターなどであぶって少しずつなめらかにしていったのです。

「でもね、だんだん慣れてきましたよ」と山口さんは、手を休めずに語ります。材料に愛情を持って忍耐強く作業を進めていく姿は、職人さんのよう。空気公団のふたりも、何枚もプリントするうちに腕が上達し、完璧な刷り上りとなっていったのです。

ついに虫笛の完成!みんなが見守る中、山口さんが回します。すると、フオォンフォンォン・・・・・・。その瞬間、歓声が上がりました。のってきた3人は、その後、全部で4つの虫笛をつくり上げ、フォンフォン、ブォ~ン、ヒュンヒュン・・・・・・。虫笛の音と笑い声が絶えない、賑やかなセッションとなりました。