トモオフィス/廃品打楽器協会

流行通信 2004年9月号に掲載されました

流行通信
新聞・雑誌掲載
時計2004年9月6日(月)

流行通信 2014年9月号 クリエーターの課外活動
「ガラクタと出逢った音の発明家」山口とも が掲載されました。

流行通信

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▼本文より

くるりと巻いたもみあげに派手な衣装。独特のスタイルをもつパーカショニスト山口とも。”ともとも”の愛称で知られる彼はいつも変わった楽器に囲まれている。それはモノと出逢うことから生まれるオリジナル楽器。
“ともとも”が教えてくる世界にたったひとつの音作り。

「すべてのモノはみんな音を持っている」。そう語る山口とものスタジオはなんだか奇妙な楽器で溢れている。パーカショニストとして活躍する一方、廃材でオリジナルの楽器を作りパフォーマンスをみせる。そのきっかけは、95年に出演した音楽劇「銀河鉄道の夜」。宮沢賢治の不思議な宇宙観を表現するために、「既成楽器の存在が見えないもので音を作れないか」と思い、オリジナルの音探しを始めた。道に落ちているゴミや廃材置き場。それは、彼にとっての宝の山。近所の工場の人と親しくなったのも、軒先の廃材を覗いていた偶然からだった。最初は「変な奴がいる」と思われたそうだが、今では使えそうな廃材を持ってきてくれる程に。こうした出逢いが山口のアイデアへと変わる。それは、旅先でも同じこと。「そこに来た意味があるような気がして、いつもそこにある何かを探してしまう」。こうして集められたこだわりのガラクタで山口のスタジオはいっぱいだ。